今回は、東大女子のためのフリーペーパーbiscUiTさんのご協力のもと、銀魂をモチベ―ションに東大に入ったえりぃさんに銀魂について、そして好きなことを突き詰めることについて語って頂きました。
「好きな事は人生の柱」そんな彼女の言葉とは?
「銀魂で東大に入りました」
東大に来たのも銀魂がモチベーションでした。
もともと、アニメイベントに行きやすいっていうのも東京に出てきたいと思っていた理由の大きなひとつでした。
地方だと東京までの交通費だけでチケット代大幅に超えるなんて日常茶飯事だったので(笑)。
それと、高校のときから銀魂で卒論を書きたいと思ってたんです。
進路を考えたときに、大学でやりたいと思えるほど興味を持てることがほとんど無くて、唯一それだけの情熱を捧げられそうだと思ったのが銀魂でした。
それで銀魂で卒論書く事を考えたときに、どうせなら名前の通った大学の方が面白いよな、って思って。
じゃあ日本一目指すかってのが、東大を目指すモチベーションになりました。
進振り(※)も、「サブカルチャーで卒論が書ける」という理由で社会学専修を選びました。
研究室に行って先輩方の卒論見てみたら、社会学専修だけ明らかにサブカルテーマの卒論がおおいんですよね(笑)。
大学入学当初は、集英社に潜り込んでフィールドワークをして、銀魂で卒論を書くのが目標だったのですが、最近それは学部段階では難しくないかって気づいてしまったので、今はどうやって銀魂をねじ込むか考えているところです。
だからもう銀魂はライフワークですね(笑)。
※進学振り分け:東大は1-2年生は全員教養学部で、3年生になる時に学部を選択する。
銀魂のここが好き
震災後に銀魂に目覚めて
銀魂に目覚めたのは2011年春の震災後です。
地元が福島県で、震災後しばらくは原発事故の影響を心配した両親の勧めで石川県にある母親の実家にいました。
実家では、あまりアニメとか漫画とかに触れさせてもらえなかったのですが、親の目がないのをいいことにケーブルテレビでアニメをずっと見ていました。
その頃ちょうど銀魂の柳生篇のトイレ回っていう、銀魂で屈指の有名な回があるんですけど、それをやっていて。
直接被災することはなかったものの、震災直後で今後どうなるかわからなくて不安だったときに、嫌なことを忘れて笑うことが出来て、笑っていいんだって気持ちにさせてくれて、ハマりました。
その後実家に帰った時にはもうどっぷりで、親も止められなくなりました(笑)。
同じ頃、週刊少年ジャンプに、復興支援のメッセージ付きイラストが掲載されてたんです。銀魂の作者空知英秋先生は、銀魂のキャラクターが横一列に並んでいるイラストに、
「悲しいことがたくさん起こって前向きになんてなれないときもあると思いますが、そんなときは気負わず横でも向いてください。みんなついております。みんなで一歩ずつ前に進んでいきましょう」
という言葉を添えていて。
そのイラストでこちらを見やる銀さんの優しい目と、空知先生のコメントが本当に心に染みました。
それ以降、こういう「寄り添う」姿勢っていうんですかね、独特の価値観を持っていらっしゃる空知先生のことも大好きになりました。ちなみにその時からパソコンの壁紙はずっとその画像です。
何かを守るための生き方をしている姿がカッコいい
銀魂のキャラクターは普段はすごくくだらないことばかりしています。
けれどたまにきらっと光る瞬間があって、そのギャップにやられてしまうんですよね。
主人公たちに明確な目標がないことも、銀魂という作品の特徴だと思います。銀さんは○○王を目指しているわけでも、日本一になろうとしているわけでもありません。
それは、何かを得るための生き方ではなくて、何かを守るための生き方なんですよね。万事屋という家族であったり、江戸の街の人々であったり。
彼らは、出会う人々に振り回されながら、一日一日を懸命に生きるだけです。
でも、そういう生き方がカッコいいなって思います。
それから、空知先生は人の生き死に、特におじいさんおばあさんの死というもの描き方も独特です。
高1の冬に祖父が亡くなって、葬儀などが一通り終わってなんともいえない空虚感に包まれていたとき、なぜか家族でアニメの231話「葬式って初めていくと意外とみんな明るくてビックリする」を見たんです。
これは葬式のネタ回なんですけど、気づいたら家族みんな笑っていて。「あ、わらっていいんだ」って思えました。
きっとどこかで祖父が見ていてくれるし、私たちが日々を楽しく過ごすことを望んでいるんじゃないかなって思わせてくれる、そんな力を空知先生と銀魂は持っています。
一番好きなキャラクターは主人公の銀さんです。
普段は酒癖悪かったりヘタレだったりどうしようもないんですけれど、そういう普段の生き方もすべて、本当は大切な人を守ることを何よりも大事にしているからこそのもので。
そういう芯を貫いた生き方に憧れます。
好きな事突き詰めたって良いじゃない
好きなことは好きって言っておくべきだと思います。
人生いつなににつながるかわかりません。
私がコスプレをし続けるのは、そのことで他の銀魂ファンの人に「ここにも銀魂好きがいるよ」ってことを発信するためです。(ほんとのところを言うと、いつか空知先生の目に留まらないかな、なんて野望も抱いていますが(笑)。)
でもこうやって、銀魂が好きだってことを言い続けていたおかげか、biscUiTさんで取り上げていただいたり、菅田将暉さんも出演されたテレビ番組に神楽のコスプレで出させていただいたり、好きなことを発信することができました。
今回こうして記事にしていただいたのも、好きなことを好きだと言い続けていたからですよね(笑)。
「好きなこと」は人生の柱になります。
自分がなんのために生きているのかわからなくなった時、自分の存在を、なんてことのない人生を認めてくれる存在が私にとっての銀魂です。
連載開始当初から読んでいたわけではないし、作品に触れてきた期間は、実はそんなに長くない。
でも、この作品のファンになってからはずっと、ノートのメモはをキャラの口調で書いて、彼らに勉強を教えてもらったり、卒業文集を銀魂の話題で書いたり、私の人生は常に銀魂を中心に回ってきました。
これから先どういう人生を歩むのかはわかりませんが、銀魂が好きだということ、それだけは胸を張って言えるよう、銀さんたちに恥ずかしくない生き方ができるよう、芯を持っていきたいと思っています。
’Girls Be Ambitious!’なメッセージ
「コスプレするなら心まで飾れ」
銀魂第14訓のサブタイトルです。
何事も全力で、なんなら楽しんじゃうくらいの気持ちで生きていきたいですよね。
えりぃさん、ありがとうございましたー!!
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