インターナショナルな東大生

インタークラスの学生

インタークラス3組(中国語クラス)2年生へインタビューしました。

インタークラスとは、既修外国語選択者のクラスのことである。文理や科類は混合で、既修ドイツ語、既修フランス語、既修中国語のクラスがある。インタークラスの生徒は初修外国語ではなく、各自の既修外国語の授業を受ける。

──インタークラスに入ろうと思ったきっかけはなんですか?

インタークラスの卒業生の姉に教えてもらってクラスの存在を知りました。いろんな言語ができる人は大抵留学経験があるので、そういう人の話を直接聞いたり、一緒に勉強をするのがおもしろそうだなと思って、決めました。

 

──初修外国語をとりたいという考えはありましたか?

あまりなかったです。正直週1~2コマで外国語を習得するのは無理じゃないかと思って。それなら既修クラスで自分の中国語を高めながら、いろんな経験のある面白い人たちと友達になるほうがいいかなって。それから、インタークラスは1組がドイツ語、2組がフランス語、3組が中国語と3クラスあって、学園祭の出店や普段の学校生活では3クラス合同で動きます。なので、クラスメイトにドイツ語やフランス語を教えてもらえたりもするんです。ネイティブレベルの人にマンツーマンで教えてもらえるから、第三外国語をとる必要もなくて。上の代の先輩は、みんなで同じ教科書を買って空きコマをそろえて、食堂でミニ語学授業みたいなことをしていたそうです。それ以外にも、看板に書いてある中国語の意味を教えたり、料理名でフランス語が出てきたときに意味を教えてもらったりしました。

 

──自分の言語以外も学べるんですね。そのほかに、実際にインタークラスに入ってみて、良かった点や苦労した点はありますか?

良かった点は、予想通り、人生経験が豊富でおもしろい人がたくさんいたことです。あとは、例えば同じ中国語でも北方と南方では発音が違うので、そういうネタで盛り上がれるのもいいなと思います。苦労した点はほとんどありません。強いて言うなら、クラスの人数が少ないことですかね。僕の代は3言語合わせて28人でした。その中でも文一から理三までいるので、一番比率の高い理一中国語でも6人しかいません。なので、科類で分かれる授業は同じ授業に出る人数が少ないんです。シケプリもありませんでした。
―シケ対はいないんですか?クラス外からシケプリを集めたりしたんですか?
シケ対はおいていません。シケプリも集めませんでした。シケプリという概念がなかったです。各自で過去問を調達して解いていました。ただ、留学経験がある人は要領がよくて頭が良いことが多いので、わからなくても優秀なクラスメイトに教えてもらえるんです。

 

──シケプリがなくてもクラスで支えあって対策できていたんですね。インタークラスはクラス仲がとてもいいそうですが、どうですか。

クラス仲は良いですね。お昼は11号館に集まって、みんなでご飯を食べます。インターがプラプラする場所っていう意味で、勝手にインプラって呼んでます。

 

──インプラ、私も聞いたことがあります。プラプラするっていう意味だったんですね。

そうなんです(笑)。僕たちが1年生だった頃は、11号館近くの屋根がある場所が初代インプラだったんですが、寒かったので、2年生の時から今の場所で食べるようになりました。
あと、インタークラスは上下のつながりも強いんです。毎年大コンパというものがあって、そこには1990年代入学のインタークラスの卒業生の方もいらっしゃいます。インタークラスの在校生や卒業生が111人くらい集まるので、そこで卒業生の方とのつながりができるんです。学科選択や就職について先輩方に相談することもあります。既修外国語の先生とも仲が良くて、一緒に忘年会もしました。

 

──先生と忘年会したんですか?

はい。インタ―中国語クラスで、既修中国語の先生2人を誘って、中華料理の食べ放題に行きました。WeChat(※1)でも先生と友達なので、タイムラインに投稿すると先生からいいねがきたりします。あと、投稿文の中国語を訂正されたりもします(笑)。

 

──いろいろなつながりがあるんですね。

そうなんです。新しいつながりもできますし、昔の知り合いと再会することもあります。僕は高校時代化学オリンピックに出場したんですが、そのとき相部屋だった人と、今同じクラスなんです。苗字が一緒だったこともあってすごく仲良くなって、東大にはインタークラスがあるんだっていう話もしてたんです。化学オリンピックの別れ際には「東大で会おう」って言いあったりしました。入学したら同じクラスでまた会えたのでびっくりしましたね。

 

──「東大で会おう」、かっこいい。本当に会えたんですね。

そうなんです。それは本当に、すごいなと思いました。

 

(※1) WeChatとは、中国IT企業「騰訊」が運営する無料インスタントメッセンジャーアプリである。日本におけるLINEのように、中国の人々に広く利用されている。

 

PEAKの学生

PEAKとは、9月に入学する留学生を対象とした後期教養学部のコースで、授業は全て英語で行われている。留学生でなくても、進振りで希望すれば進学できる。

──なぜPEAKを選んだのですか?

お恥ずかしい話なんですけど、前期教養の段階で点数が足りなくて。進振りの時、絶対どこかに所属したくて、とりあえず考え得るところを順番に候補に挙げました。もともと旅行が好きで一人でいろいろなところに行くのですが、そんな時英語を使う機会が多くて、もう少ししゃべれたらいいな、という安易な考えでPEAKも最下位の候補に入れていました。そうしたら、まさかのPEAKになってしまって(笑)。

 

──初めからPEAKを候補に入れていたんですね。どんな学科なのか教えてください。

留学生が9月に3年生として入学するのですが、そこに2年生の後期から進振りで入りました。授業・テストはすべて英語です。今セメスターは11コマ取っていたのですが、そのほとんどで111ページほどのテキストが予習課題としてあって、授業では先生が30分ほど話すぐらいで、残りの時間は予習したテキストをもとに生徒同士でディスカッションをします。

 

──全部英語なんですね。特に大変だと思うことはありますか?

一番大変なのはやはりディスカッションです。日本語でも答えに詰まるような問いもあり、そういう時に意見を求められてもどう答えたら良いかわからなくて。先に言いたいことを頭の中で思いついても、それを日本語から英語に変換するのに時間がかかってしまい、その間に他の子に言われちゃったこともあります。その時は、「ああもう、私が言いたかったのに!」と思いました(笑)。悔しかったです。

 

──PEAKのどんなところに惹かれたんですか?

日本の研究をしているところですね。旅行をして各国の方々とふれあう中で、世界の中で日本はどう見られているのかということに興味を持っていたので。日本の詩と英語の詩を比較する授業や日本の近現代の小説の授業、国際人権法や国際法の授業、近代日本史の授業などいろいろなジャンルを履修しています。例えば小説の授業では、私は日本語の原文、留学生は英語に翻訳したものを読むのですが、表現のニュアンスが全然違うんです。日本人だったら植物の単語を聞けば「ああ、こういう季節ね」と四季の移り変わりが感覚的にわかりますよね。でも海外の方だと、その単語をただ英語に訳しただけでは何を表現しているのかが伝わらないんです。そういったところにおもしろさを感じます。

 

──英語で授業を受け始めて3カ月ぐらい経つと思いますが、自分の中で何か変化したことはありますか?

日常生活で英語を話すことには困らなくなりました。とはいえディスカッションで使う英語は日常生活の英語と違っていて、ロジックを組み立てて話さないと伝わらないのでまだまだ大変ですが。留学生のお友達とは、高尾山に登ったり、上野美術館のゴッホ展に行ったりしました。私は地方出身なので、一緒に東京を観光しています。あと、この前英語の映画を観たんですけど、字幕を見なくても内容がだいたい理解できました。うれしかったです!

 

──最後に、東大の学部をよく知らない新入生・進路に迷っている2年生にメッセージをお願いします。

確かにPEAKの課題は大変ですが、自然と英語が身に付きますし、やることが明確に与えられるので勉強のし甲斐があります。ぜひ検討してみてください!

 

韓国人留学生

(経済学部2年で英語もできる語学が堪能な子です。)

──なぜ日本に留学しようと決めたんですか?

日本に留学中の姉に会いに行ったときに日本にとても惹かれて、住んでみたいと思ったからです。また、高校で日本語を勉強していましたし、日本への留学制度が整っていたことも理由の一つです。

 

──韓国は受験戦争が厳しいと聞きますが、実際どうでしたか?

実際、厳しいです。友達に聞いた話なので、日本人の学生生活一般に当てはまるのかはわからないのですが、日本では中学や高校で部活に入ったりと、勉強だけじゃなくて色々なことができるというイメージがあります。でも韓国では小学校の時から受験戦争のために塾に通わないといけなかったし、課外活動もあまりありませんでした。高校でも授業が終わった後に自習の時間があるのですが、強制なんですよね(笑)。それで夜11時くらいまで勉強してました。

 

──日本語の勉強はやはり大変ですか? 今の授業も大変ですか?

高校で最初に習った時は大変でした。漢字を覚えるのが大変でしたね。韓国語には漢字はありませんし、文字の読み方も1種類か2種類しかないのですが、日本語って読み方が何種類もあるじゃないですか。それは大変でした。

今は経済学部に所属しているのですが、日本語と関係なしに授業内容が難しいです(笑)。

 

──日本に来て驚いたことってありますか?
韓国、というより主にソウルの話なのですが、あまり電車がなくて地下鉄が多いので、日本の踏切を見てすごく感動しました。あとは駅にホームドアがあることにも驚きましたね。

 

──今の留学生活で大変なことは何ですか?

時々すごく寂しくなってしまうことです(笑)。メンタルのケアが大事だなと最近思います。韓国の食べ物を食べたくなったり、家族に会いたくなったり、ということがありますね。

 

──普段はどのようなコミュニティで過ごしていますか?

普段はクラスの人と遊んだり、国際系のサークルの友達と遊んだりしています。韓国人留学生のコミュニティもあって、各セメスターに1回か2回は会っています。

また、日本語から韓国語への翻訳のバイトをしていました。日本語と英語の翻訳もやったことがあります。

 

──将来は韓国と日本、どちらで過ごしますか?

第3の国にいるかもしれません(笑)! 自分の能力を一番に活かせる職場で働きたいので、韓国や日本に限らずどこでもいいです。

 

海外留学中の学生

3年生の夏から翌年の春にかけて11ヶ月間、オランダのライデン大学に、全学交換留学プログラムにて留学。現在就活中。

 

──留学のきっかけは?

日本では出会えないような人に会ってみたかったし、日本とは全く仕組みが違う社会を見てみたかったんです。また、出身中高が「文系はだいたい留学に行くよね」という雰囲気だったので、なんとなく留学は行かなければ、と感じていました。

 

──なぜ留学先をオランダに決めたのですか?

1年生の時から、自分の将来も含めて、働き方やそれを取り巻く社会に関心がありました。その頃とった授業で先生が、「オランダってワークシェアリングとか柔軟にやってるよね」とおっしゃっていて、興味を持つようになりました。あとは、オランダ人はほとんど皆英語を話すので、言語的な面でも苦労はあまりしなそうだし、住みやすそうだし、生きていけるだろうなと思ったので。2年生の8月に短期で1ヶ月オランダに行って、すぐに長期で行くことを決めました。

 

オランダの大学と東大との違いで印象に残っているものはありますか?

最初に大学のウェルカムパーティで出てきた教授も、学生団体のトップの子も、入っていたオーケストラの代表も、みんな女性だったんです。出しゃばっているわけじゃないけど、前に出ているというか。それがすごい印象的でしたね。メンタリティがもう、違う。「女子だから何?」みたいな(笑)。

 

──留学中に一番苦労した点は何ですか?

最初の生活適応が苦しかったです。最初に入った寮の環境が悪くて。半地下で日があまり差し込まないところでした。友達も最初はいないし、家が居心地良くないと心の休まる場所がなかったので、それが一番辛かったですね。半年後に同じ建物の3階に引っ越せたのは幸運でした。

 

──留学の前後で変わったと思うことは何ですか?

まずは、オランダの女の子の「女子だけど、何か?」みたいなメンタリティが身につきました。相手がどこの国の人でも、どんなに怖そうでも、そんなに物怖じせず、自分の意見を主張できるようになったと思います。

あとは、人種や国民、言語に関する考え方が大きく変わりました。オランダでは、見た目や親の国籍に関わらず、「オランダ語を話せて、オランダで育っていれば、オランダ人だよね」、みたいな雰囲気があるようでした。私のような明らかな日本人でも、オランダ語で話しかけられたり、これは日本だったら逆のことは起こらないだろうな、と。た、日本語を話すオランダ人にもたくさん会ったのですが、彼らには親近感を覚えたし、日本語だから分かり合えてる気がしました(笑)言語の力ってすごいですね。

 

──履修・就活はどのようにしましたか?

東大では、通年の必修授業があったので、6月下旬に帰国して続きを受けました。単位数的には、卒業を1年延ばしたので、交換留学で単位を取った分、今の履修の数が減って楽になりました。

就活は、帰国する週が日系企業の夏のインターンの締め切りラッシュだったんですよ。だからほとんど出していなくて。出だしが遅れた気がして、すごく焦っていました。でも、先に帰国していた友達に色々教えてもらったり、就活サービスを活用したりして、そんなに心配する必要はなかったんだ、と今になっては思います。

留学中に、オランダ人から「残業代が付かないなんてありえない!」と言われたことが改めてショックで、労働に見合った対価のある仕事に就きたい、と決意しました(笑)。やりがいや自己実現も追求したいけど、とにかくまずは自分で稼いで自立したい!相手がどんな人でも大丈夫、と思えるようになったのもあり、今は外資系も受けています。あとは、日本でずっとこの先働き続けなくてもいいかなって思うようになって。私ここ(オランダ)で1年間生きてこれたじゃん、なんだかんだ生活できるじゃん、みたいな(笑)。とりあえず日本で就職するけど、嫌だったら外国に住んでもいいんだって思えるようになりました。

 

──最後に、東大女子のみなさんにメッセージをお願いします!

国にもよりますが、留学に行くと女子だけど堂々としていていんだ、みたいな自信が持てるようになるんじゃないでしょうか。最初は私もご飯のことなんかを心配してたんですけど、短期でもいいので、まずは行ってみてチャンスを広げてほしいです!

 

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