文三から獣医学科へ!「なにか違う。」文三から獣医学科に理転した彼女の思い

今回は、文科3類から農学部獣医学科に理転した2年生の鈴木ふうかさんにお話を伺いました。

自らの心震えた原点、そして「なんか違う」という感覚を大切に、専門性を極めた国際協力へのアプローチを目指す彼女の言葉に、刺激を受ける方も多いのではないでしょうか。


こんにちは!鈴木ふうかと申します。文科三類の二年生です。

二年生のわたしはついこの前進学選択を迎えました。そこでわたしが選んだのは、農学部獣医学課程獣医学専修。ばりっばりの理系です。

同クラや学科でできた友達には「じゃあどうして文系で入ったの?」とか、「明らかに大変そうなのによくやるねw」といった声をよくかけられます。

そこで今回はこの場をお借りして、私が何を考えて今まで生きてきて、どうしてこのような選択をしたのか、を中心にお話ししたいと思います。

最初にお断りしておくと、わたしは何か特別な経歴を持っていたり、すごい活動をしているわけではありません。普通に日本で生まれ育ち、普通に授業を受けて部活にバイトに時に遊びにと走り回る、ごく普通の女子大生です。

でも、そんな普通の大学生も、自分なりに色々なことを考え、夢を持ち、道を切り拓こうとじたばたしているということを知っていただければと筆をとった次第です。

 

転機は高校2年。緒方貞子さんに憧れて

中学生時代の私は特に明確な目標もなく、周りに流されてなんとなく勉強している、といった感じでした。ただ、英語は好きだったので、将来は英語を使う仕事ができたらいいなぁ、英語の先生とかかなぁ、とぼんやり考えていました。

そんなわたしに転機が訪れたのは高校二年生の時。当時既に文理選択は終えていた中で(数学の成績のあまりのひどさに担任の先生から文系を勧められ文系へ)、緒方貞子さんのドキュメンタリーを目にしたのです。

緒方さんは国際協力機構の理事、国連難民高等弁務官を歴任された方で、日本での模擬国連という活動を創始された方でもあります。

わたしは彼女の考えや経歴に深く感銘を受けて、「こんな平凡な私でも、世界を変えるような大きなことがしてみたい。誰かに『あの人がいたおかげでhappyになれた』と言ってもらえるような人生を送りたい。」と思うようになりました。

姉の幼馴染のお父さんがJICAに勤めていたために国際協力が比較的身近だったことも手伝い、「国際協力に携わる」が私の目標になりました。

 

「なにかが違う」という感覚

ただ、当時の私は国際協力のことを深く知っていたわけでもなく、緒方さんが国際政治学者であったことから国際政治学か国際関係学が学べるところ、なんなら国際がついている学部があればいい!というようなかなり大雑把な考えだったので、志望校が全く絞り込めず、進学選択制度目当てで東大を目指すことに。トップの大学を目指したいという野心もかなりありましたが…(笑)。

最後まで合格が危ぶまれながらもなんとか東大に入学してからは、国際関係に関わる授業をひたすら聴きまくっていました。難しそうなものは履修せずとも聴講したりも。

でも、そんな中で「なんか違う」という感覚が私を襲いました。

確かにこの学問では、「平和な世界を実現するためには何が必要か」「どんな政策があれば良いのか」をとことん考えることはできる。でも、私が思い描いていた国際協力とは明らかに違う点が1つありました。それは、「自分の手で、直接、困っている人に手を差し伸べているか」ということ。

素直に自分が追いかけたい夢

政策を考えることももちろん重要なことですが、実際に自分で手を差し伸べるには「自分はこれができる」という専門的な技術を身につけることが必要です。一番わかりやすく思い浮かんだのは医療分野でしたが、文三から医学部への進学はハードルが高すぎて、目指したいという気力すら湧きませんでした…。

そんな中で思い出したのが、高校一年生の時、大学の合同説明会で聴いた獣医学の先生のお話。

獣医の仕事はいわゆる動物のお医者さんに留まることなく、公衆衛生分野に携わったり、人獣共通感染症の研究を進めたりすることで、人々の健康を守ることも使命のうちにあります。
わたしは特にそうなのですが、お腹が空いていたり、体調が悪いと、いらいらしてしまうのが人の常。食と健康が世界が平和であることの最低条件であるという考えは、自分の性質上?(笑)、私の中にずっとあったようにも思います。

「世界中の人々がおなかいっぱいに安全な食べ物を食べることができて、健康に幸せに暮らせる世界をつくること」

今、私はこのことを目標に獣医学を学んで、将来的にはJICAやWHOに進み、現地に赴いて食糧を含む衛生環境の維持や、感染症の予防・治療に関する援助をしていきたいと考えています。

 

最後に

理転して獣医に進むとなると、前期課程でのある程度の努力とか、進学してからの周りに追いつく努力とか、それなりのがんばりはもちろん必要です。

でも、手段こそ違えど、目指すゴールは高校生のときからずっと変わっていなくて、原点はあの時の心震えるような感銘。これから先もその感動を忘れずに、日々の努力を怠らない人間でありたいなと思っています。

ふうかさん、ありがとうございました!

「国際協力」って人を惹きつけるわりに、非常に奥が深くて幅広いのですよね。私も同じような理論と現場のジレンマに陥った事があるので、個人的にとても共感してしまいました。

でも、学問から実践へのジャンプを見つめ直した時、専門性への道に振り切ったふうかさんは、とても勇気があって素直にすごいな、と思いました。

これからも大変な事は必ずあると思います。でも自分の決断に自信を持って、頑張って下さい!Keep in touch、辛くなったらいつでもご連絡くださいね。

 

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